59 福田聡志
「絶望枠」と評された男はそこから脱却した。慎之助が忘れられないゲームと話した宇都宮の惨劇は、彼の落球ばかりクローズアップされていたが、ボウカーの来日初アーチで決まったと思わせた直後にコントロールを乱して悪い流れを作った福田にも責任があると思っていた。二度と出てくるなとも思った。
しかしその一週間後のゲームが一つのきっかけとなった。宮國が右肩の違和感を訴え初回降板というアクシデントが起き、二番手でマウンドに登った。するとこれが福田か?と疑ってしまうほど素晴らしいピッチングだった。アウトローのストレートが使えると自分で手応えを感じたのか、福田はその後一度も落ちることなく最後まで一軍で投げ続けた。そして残した成績は、8勝1敗、防御率1.61、WHIP0.94と気付けば貯金7を稼ぐ素晴らしいものだった。
契約更改の席で初めて褒められたという。何かを掴んだシーズンとなった。継続して結果を残せるか。これからが大事となる。
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コメント
越智の病気療養による脱落の穴をしっかり埋めてくれました。
入団当時はストッパーを期待されていましたが、好調が続かず、先発をやったりして苦労してきました。そして今年、ストッパーとセットアッパーの違いはあれど、リリーフとしてようやく本領発揮してきたと申せましょうか。
右の中継は意外と層が厚くなく、2013年も彼の右腕に頼るところは大きいと思われます。オフは十分休養・鍛錬をして、来シーズンも今年のような快投を期待いたします。
投稿: 翁 | 2012年12月 8日 (土) 22時17分
今年「今日のG戦士たち」を見たときに「太ったオッサンになったなあ」と思ったものですが体幹を鍛えた上で体を大きくしていたという証なのかもしれません。ストレートが蘇りました。
下では師匠の豊田さんが「もう戻ってくるなよ」と願っていることでしょう。
投稿: Taka | 2012年12月 9日 (日) 23時06分
福田聡志……今年入団7年目・大変貌を遂げた彼だが、序盤は例年の調子でのスタートで今年も、敗戦処理的役回りと思って特に感じることは、無かったのですが?
「宇都宮の惨劇」とは勝ちゲームを追いつかれドローにしてしまった、ベイス戦のあのゲームの事ですね、その一週間後のゲームで宮國が、初回で降板したあとの福田がロングリリーフで登板した時ですか!あの時は今日はボロクソに敗けると誰もが思ったでしょうね、ところがどっこい記事に書かれている様に、何方も目を疑った。此れが福田??元々ストレートは良いものを持っていましたが、確かあの時の試合以来有に150Kを超える勢いと、制球力は今迄観た事の無い別な福田を観た気がした事を、思い出しました。
その後の福田は記事で紹介されてる通り素晴らしい成績を残し、リーグ優勝は勿論日本一に貢献し、冒頭に書きましたが、大変貌を遂げ来シーズン以降も、今年掴んだ何かを継続し、尚一層の活躍を願っています。
『優れた人間の大きな特徴は、不幸で苦しい境遇にじっと耐え忍事だ』 by ベートーヴェン
私も好きな言葉を……「春の来無い冬は無い」
投稿: 水戸のノブチン | 2012年12月20日 (木) 15時31分
>あの時は今日はボロクソに敗けると誰もが思ったでしょうね
いや、初回に5点貰ってたのでそんなことは全く思ってないです。
ただ、あまりにも良過ぎたという点が誤算でした。あのストレートをアウトローに常時投げられればそうそう打たれないんだけどな、あの時そう思いましたが、継続出来たことが今年の成長だったのでしょう。
投稿: Taka | 2012年12月21日 (金) 12時33分