2012年12月 8日 (土)

94 小山雄輝

プロ初勝利を含め、いろいろなものを掴んだシーズンと言えるのではないか。新人だった去年の出来とは全然違っていた。角度のあるストレートに低めに決まるフォーク、さらには相手のタイミングを外すカーブなど相手にとっていやらしい投手に成りうると感じさせた。
彼が来年狙うのは勿論先発ローテーション。ローテ候補として菅野が加入したが、彼を入り込ませないだけの能力は持っていると思う。同期三人がローテーションを守り続けることも十分考えられる。今年以上の貢献に期待したい。

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93 笠原将生

出てくることは分かっていた。一軍初白星を手にしたのも彼の力なら納得出来る。まだまだ荒削りながらも楽しみな存在だ。同い年で彼より指名順位が上だった二人の投手は今年クビとなった。しかし彼は残った。他の二人にはない強さがあったのだろう。下位指名からスターターの座を掴んで欲しい。

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63 田原誠次

シーズン中盤は素晴らしい働きを見せてくれた。しかしシーズン終盤になると体力の問題からなのか打ち込まれて最後は二軍となってしまった。来年はシーズンを通して一軍に残ることが目標となるだろう。

最後はあまり貢献出来ていなかったが、それでも将来の可能性を十分に感じさせる投手であることは間違いない。ストレートも切れているしメンタルも強い。あとはコントロールを磨けばより責任の重い仕事を任される可能性だってある。パレードに参加するだけの働きを見せていたが、プエルトリコに行っていて参加出来なかったことが残念だ。来年は銀座で素晴らしい体験をして欲しい。

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62 江柄市裕樹

交流戦で少し出始めたときはドクターKの登場かと期待が高まったが、先発としては結果を残せなかった。短いイニングを抑えられる投手であることはわかった。あとは彼がどういう位置を目指しているか次第だろう。年下の投手が立て続けにプロ初勝利を手にした。来年こそ手にしたい。

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60 星野真澄

「野球っていいなと思いました」初勝利を手にした時にお立ち台で発したこの一言が強く印象に残っている。ここから一歩踏み出したかなと思ったが、故障により育成契約となった。しかし、今年の経験は彼にとって大きな自信となったろう。より大きな喜びを手にするために頑張れるのではないか。支配下に戻ったら戻ったでより厳しい競争が待っているわけだが、プロとして生き残るために挑戦し続けてもらいたい。

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59 福田聡志

「絶望枠」と評された男はそこから脱却した。慎之助が忘れられないゲームと話した宇都宮の惨劇は、彼の落球ばかりクローズアップされていたが、ボウカーの来日初アーチで決まったと思わせた直後にコントロールを乱して悪い流れを作った福田にも責任があると思っていた。二度と出てくるなとも思った。

しかしその一週間後のゲームが一つのきっかけとなった。宮國が右肩の違和感を訴え初回降板というアクシデントが起き、二番手でマウンドに登った。するとこれが福田か?と疑ってしまうほど素晴らしいピッチングだった。アウトローのストレートが使えると自分で手応えを感じたのか、福田はその後一度も落ちることなく最後まで一軍で投げ続けた。そして残した成績は、8勝1敗、防御率1.61、WHIP0.94と気付けば貯金7を稼ぐ素晴らしいものだった。

契約更改の席で初めて褒められたという。何かを掴んだシーズンとなった。継続して結果を残せるか。これからが大事となる。

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57 高木京介

今年のルーキーで一番の輝きを放った選手と言って良い。4位指名で獲得出来た事が奇跡と思えるくらい素晴らしい投手だ。左肩痛復帰直後までは結果が出なかったが7月以降は28試合を投げて無失点という文句のつけようがない結果を残した。6月の1試合を含め無失点記録を29試合まで延ばした。今シーズンは山口がシーズンの半分投げていたわけだが、京介がいなかったらもっと投げさせられたことも考えられる。新人王の資格は失ってしまったがそれだけチームの勝利に貢献できたという証だろう。

ストレートの威力もあり、変化球もキレている。そして並のピッチャーなら動じそうな場面でも臆することなく向かう姿勢も良い。異様な雰囲気だった金本の東京ドームラストゲーム、満塁の場面で彼から三振を奪った姿は実に頼もしかった。そして日本シリーズでは二球で勝利投手となった。本人は右中間上段にグランドスラムを喰らったと思ったようだが、球威があったからこそライトライナーで切り抜けられた。怖い場面を抑えられたのは大きな自信となったことだろう。

「君は将来、絶対大物になる」高校、そして巨人の先輩である松井秀喜は当時少年だった京介にそう声をかけた。その予感が現実となりそうだ。

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54 D.J.ホールトン

去年に比べ成績は落ちたが、先発のひとりとしては十分な働きだったと思っている。広島以外の成績を見れば安定していることがわかる。序盤は確かに不安定だったが夏場以降は満足出来る内容だった。去年に比べ悪くなっている点で気になったのは四球。それが要因のように思える。そこが来年の課題か。
来年は二年契約が切れる年。さらに隔年で成績を残していたことを考えると当たり年。彼が15勝出来れば連覇も見えてくる。

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49 ディッキー・ゴンザレス

4勝1敗、さらにその1敗はマエケン相手ということを考えると悪いとも言えない。もっと出来たのかもしれないが二度の離脱で来年は任せられないと思わせてしまった。中日に対する強さ、そして野球センスの高さは素晴らしいが、シーズン通して戦える選手を求めたということだろう。

残念な結果となったが、2009年の日本一は彼がエースとして素晴らしい活躍を見せてくれたことも一因だ。素晴らしい結果をもたらしてくれたことに感謝したい。そして次のところでの活躍を願っている。

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47 山口鉄也

同じくブルペンを支えた越智と久保が離脱した中でより責任感が強くなったのだろう。自分が引っ張るという自覚も出てきて最高の結果を残したシーズンとなった。
シーズン72試合登板、そう、シーズンの半分の試合で彼は投げている。防御率0.84、WHIP0.72という数字を見てもMVPになってもおかしくない結果といえよう。実際彼に対する投票もあったのだから。
シーズンで最も記憶に残っているのは西武ドームの試合。杉内がノーアウト一塁二塁のピンチを作ったところで交代。秋山を歩かせてノーアウト満塁というピンチを迎えていた。ここまで8連勝、さらには無失点試合を継続しておりそろそろかなという思いもあった。しかし彼が凄いのはそこで抑えるところだった。好機に強いヘルマンを三振に仕留めたところで優位に立てた。続く阿部を三塁ゴロに仕留め、村田の好守備もありホームゲッツーで試合を終えた。所沢に着いたのは7回くらいだが、あの一イニングだけでも十分に満足出来た。

彼が支配下選手登録されて6年になる。そして4度ペナントを手にした。入団した時は同い年の大卒新人が何人も入ったが、一番輝いたのは育成枠で入った山口だった。チームの中心の一人と言って良い。

願うことはただ一つ。彼が長く巨人でプレーを続けること。

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