中日（ナゴヤ）○5-2 お返しの締めは地元投手で

初回ツーアウトから四球で出た亀井の盗塁を刺せなかったことが流れを変えたのかもしれない。小熊が投じたのは武器にしつつあるシュートだったが、内角は坂本にとって待ってましたと言えるようなボール。四番の前で動かすな、という鉄則もあるが、得点圏になったことでより集中できたのか引っ張った打球はツーランとなった。

その裏の高木、序盤球が荒れているのを見てマウンドと合っていないのかなと思ったが、カットボールを投げて修正し、大島のツーベースによるピンチを乗り越えた。この修正能力の高さには驚かされた。

三回、この日昇格した立岡の脚でチャンスを作り、ツーアウト一塁二塁から慎之助のライト前ヒットで立岡が生還した。彼のスピードと繋ぎが融合して三点目を奪い、小熊を降板させた。

四回に片岡が四球で出た。盗塁を仕掛けたところで相手がはずしてきたが、成功。あまり野球中継で笑うことはないが、この時ばかりは笑ってしまった。バント処理の時に悪送球があり四点目を楽々手に出来た。

その裏に立岡の迷い守備と死球でピンチを迎えるも、エルナンデスをショートゴロ併殺にしとめピンチを切り抜けた。

七回裏、追い込みながらもエルナンデスにヒットを許した後、高橋を歩かせてノーアウト一塁二塁。松井のバントは投手正面ではあったが、微妙なタイミングでかつ三塁も前に出ていたためオールセーフに。ノーアウト満塁で代打・小笠原。初球のストレートは慎之助が構えたところには行かなかったが、打球はショート真正面に飛んで併殺。これが大きかった。HQS達成目前で戸根と交代。本人は途中で降板したことが悔しそうだった。気持ちは良く分かる。その後大島にタイムリーを浴びて2点差となった。

中日が一番多く失点している八回、データどおりに得点できた。ワンアウトからレスリーがヒットで出ると、慎之助が選んで一塁二塁。大田の打球はぼてぼてで二塁のみアウト。片岡が引っ張った打球は三遊間へ。エルナンデスははじくのが精一杯。取れたとしても大田の脚力なら二塁も間に合ったかどうか。飛んだコースが幸いした。

九回は鉄砲玉の死球攻撃を食らわずに済み、裏を澤村が三人で抑えてゲームセット。四月に三タテの屈辱を味わったナゴヤドームで一ヵ月半後にスイープのお返しを出来た。

高木がハーラー単独トップの六勝目。修正能力の高さと引き出しの多さには驚かされる。地元で馴染みのある人たちが見守る中で堂々としたピッチング。良き思い出になったことでしょう。彼らはまたインタビューを聞きたがっているので次も勝ちましょう。あの時、お父様とお母様が見えるところにいらっしゃったなら彼はどう反応していたか。想像すると少しにやけてしまいそう笑

四番が…と思っていたら三連戦全て打点をあげている。得点圏で打つことは分かったのであとは上位でいかにチャンスメーク出来るかでしょう。脚力でヒットを稼ぐ立岡、出塁率を高めるには四球が大事。出れば脚を生かせるのだから確率を上げることでしがみついてもらえれば。でも、彼の三塁守備でオッケーならドミニカのダイエッターさんでも…いちおう本職なので笑

長野・亀井は今後固定される。そこで由伸が好調を維持したら大田と到になかなかチャンスが訪れないが、彼らから奪ってこその新成、ということだろうか。数日前より急にハードルが上がった気がする。監督も頭を悩ませることだろう。チームで考えたら全体の状態が上がっているので悪くはないか。ちょっと前の非効率な打順からは改善されているのは分かる。ようやく落ち着いてきたか。

火曜から交流戦。相手先発を予想してみると攻略に苦しみそうなのは辛島－レイ－則本をぶつけるであろう楽天か。この18試合で流れが変わる可能性はある。今の位置以上をキープしたい。投手がしっかりしているのであとは野手に点を取ってもらいましょう。

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